出雲大社に参拝する前に、思い起こせばいろんな知らないことがあった。
というよりも知らないままで参拝した部分が大多数な私の旅。
こんな感じで、せいぜい「でっかいしめ縄が有名」くらいにしか知らないくらいに何も知らなかった。
そこまでではなくとも、出雲大社についてはまだまだ知らないこともあるだろう。
そこで今回は、出雲大社とはどんな場所なのか。神様についてや、作法やマナーなど。
知っておくと得をしそうなマル秘情報を、実際に現地に行って学んできた私がざっくりとまとめていきたいと思う。
出雲大社ってどんな場所なの?
いつ、どうして建てられたの?
まずは出雲大社とは。そもそもここはどんな場所なのかを見ていこう。
まず出雲大社が建てられた年代について話したいと思うのだが、実はこれ……
わからないのだ。
平安時代にはすでに建造されており、それよりも前に出雲大社が建てられていたのは間違いないらしいが、詳しい記録が残っていない。つまり、それだけ古くからこの出雲を見守って来た神社である。
その為、建てられた理由というのも、かなり神話的な内容のみ。
今、日本神話において、日本を守っているのは天照大神(あまてらすおおみかみ)だと言われている。ゲームや漫画、小説などでもよく題材にされるので、名前を知っている方も多いだろう。
その天照大神より先に日本を統治していた神様が「大国主命(おおくにぬしのみこと)」。この神様から日本を天照大神が譲り受ける際に、大国主命の別荘として建てられたと言われている。
他にも天照大神に国を奪われて、激怒する大国主命を封じる為の場所という風な話もあるが、正しい部分は解らない。
歴史の教科書でさえ「卑弥呼は実はいなかった」と言われるように時が経てば変わるので、いつか新しい話や正確な話が出てくることを期待しよう。
で、結局なにをする場所なの?
では、何をする場所なのか。
まず上記の話になぞらえて、激高した大国主命を鎮めるための場所でもあると言われる、この出雲大社。
その理由として、出雲大社の神楽殿にある巨大なしめ縄は、本来邪気が神社に入らないように付けられているはずが、逆向きに設置されている。
これは、内側に悪い気を閉じ込める役割だからと言われているらしい。
つまり、そもそも出雲大社は大国主命を鎮めているだけで、十分な役割があると言える。
他に、一般的なものを紹介しよう。
そもそも出雲大社に祀られる、この怒っていないパターンの大国主命だが、彼は多くの妻を持ち、いろんな縁に恵まれた神様だ。
またこの場所は、10月、いわゆる神無月(神在月)に、
日本中の神様が集まってくる場所
だと言われている。その為、神様視点で言えばここは年に一度の集会所。もしくは親族一同が集まる本家に近い扱いだ。
私達にとっては、こうした神様にとってもいろんな縁が集まる場所なので、その御利益にあやかって、自分の良縁を得るための運気をアップさせる場所となっている。
恋愛、仕事、勉強運にも効果があるというこの場所。参拝するだけでいろんな縁に恵まれる場所なのだ。
ちなみに出雲大社のすぐ東には、こちらの動画でも紹介される歴史博物館がある。こちら、正直言うと私は存在を知らなかったので入れなかったのだが、もっとちゃんとした歴史を現地で知りたい場合はぜひ訪れてみるといいだろう。
▼古代出雲歴史博物館
どんな神様を祀っているの?
日本を治めていた神様
さて、ではどんな神様を祀っているのか。すでに名前を出した神様もいるが、ここ出雲大社には複数の神様が祀られている。
その中でも中心となる二柱を紹介しよう。
まずは、「大国主命(おおくにぬしのみこと)」
いろんな女神と結婚をして、あの有名な因幡の白兎を助けた優しい神様だ。怒っているかも知れないけれど、今はきっともう優しい。
もちろん男性の神様で、最近のライトノベルもびっくりなくらいにハーレム生活を送っていた神様だ。
その為、ここ出雲大社や、出雲周辺の島根の神社には恋愛運アップのスポットが多数存在している。
話を調べれば調べるほどいろんな面白い話題に事欠かない神様で、私たちのいろんな縁に関する運をアップさせてくれるぞ。
勇敢な戦士としても有名
続いて紹介するのが、出雲大社に祀られるもう一人の神様。
その名も「須佐乃男命(すさのおのみこと)」。
八岐大蛇(やまたのおろち)伝説が有名だろう。私も詳しく知っているとは言えないが、もちろんいろんな場所で名前を聞く神様である。
須佐乃男はなんと大国主命のおじいちゃんらしい! お父さんという説もある。曖昧過ぎてわからないが、少なくとも、大国主命が須佐乃男命の子孫である事は間違いないそうだ。
八岐大蛇を倒した彼はとても勇敢な神様であり、子孫である大国主命を立派な神様にするために、彼の守護神にもなっている。
この親子がそろって祀られているのが、ここ出雲大社なのだ。
参拝の時はどうすればいいの?
拍手の回数に注意しよう
さて、では最後に、気になるし私も気になっていた参拝のマナーについて説明しよう。
まずはお賽銭の後のとても重要な注意点だ。
これに関して私は、旅行をする前に友人から「参拝のやり方は知っておけよ」と言われて、旅行から帰るまでついに知る事がなかったので、皆さんには是非知っておいてもらいたい。
普通、神社の参拝をする際、お賽銭を入れた後は「2礼2拍手1礼」をする。しかし、ここが出雲大社の違うところ。
出雲大社ではなんと……
2礼4拍手1礼
そう、拍手の回数が2回ではなく、4回なのだ。
何故4回なのか簡単に説明しよう。
そもそも「拍手(はくしゅ・かしわで)」とは、神様への敬意を表す行為だったのだ。綺麗な音を出して、回数が多いほど神様を敬っている。素晴らしい時に何回も拍手をするのは、こうした尊敬の表れだからなのだろう。
なので、格式の高い神社では通常より多く拍手をするのだ。
ちなみに出雲大社以外の、大きな場所、古い神社ではだいたい4拍手の風習が残っている。
また神在祭りなど重要な時期では、拍手の回数が4回ではなく、さらに倍の8回になるそうだ。知識として覚えておくと面白いかもしれない。
意外と知らない手水舎でのマナー
続けて紹介するのは、手水舎(ちょうずしゃ)でのマナー。
手水舎とは神社に参拝する際、入り口の手前にある、身体などを清める為の場所だ。柄杓があって、ここで手を洗うと言うのは誰もが知っているだろう。
ただし、ここにも知られざるマナーがある。そもそも日常生活には全く関係がないので知らなくても仕方がない。
そこで、今回はちゃんとした手順を紹介したい。
『手水舎の手順』
1.軽く一礼
2.柄杓で水をすくい、左手を洗う
3.持ち替えて右手を洗う
5.右手に持ち直し、左手に水を溜めて口を洗う
水を出す時は左手で隠す
6.もう一度左手を洗う
7.最後に柄杓を立てて、残った水で柄を洗う
8.礼をする
と、こうなっている。
さらに重要なのが、これを全部……
一杯分の水で行わなければならない
そう、新しく水を汲んではいけないのだ。結構知らない人も多いと思うので、ぜひ、次回神社などに行く際はこれを実践してみて貰いたい。
出雲大社の歴史について簡単に説明!実際に参拝してざっくりまとめてみた まとめ
いかがだっただろうか? 簡単に、出雲大社に関する歴史であったり、参拝の前に知っておきたいマナーをまとめてみた。
もちろん何かが間違っていることもあると思うので、それに関してはぜひ、みなさんの目と耳で確かめて、より深い情報を得て貰えればと思う。
そして、最後に非常にどうでもいい情報を残そう。
お正月じゃなくても食べたら美味しい「おぜんざい」。これ、発祥の地はここ出雲で、「神在月」の「神在(じんざい)」が訛って「ぜんざい」になったのだとか。
その為だろう、現地にはぜんざいの専門店もあるのでぜひおやつに食べてみて貰いたい。